心電図検査等は循環機能検査の範疇に含まれます。循環器系は、心臓のポンプ作用により血液は血管系を通って全身に送られ、体循環・肺循環を構成しています。循環機能検査はこの心臓の機能及び、それによって影響を受ける身体各所の情報を検査するものです。
安静時心電図検査 | 心臓の電気活動を記録して心臓の筋肉や脈の状態を検査します |
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ホルター心電図検査 | 24時間、心電図を記録したものについて、詳しく解析を行う検査です。心電図と同時に自動血圧測定装置をつけて24時間の血圧の変化を検査することもできます |
エルゴメーター 負荷心電図検査 |
自転車をこきながら行う検査で、心臓に少し強めの負荷をかけながら心電図の変化を調べる検査です |
自律神経検査 | 心電図波形のR波の間隔を調べ、心臓の歩調とりをする自律神経の働きを調べる検査です |
動脈硬化検査 | PWV(脈波伝播速度)やABI(足関節上腕血圧比)などを算出し、血管壁の硬さと血管内腔の狭窄度を検査します |
肺機能検査 | 肺活量と努力性肺活量を検査します |
終夜睡眠 ポリグラフィー検査 |
睡眠時における呼吸数や脈拍数及び酸素分圧濃度調べ、睡眠時無呼吸症候群の有無、その程度を検査します |
心臓超音波検査 | 「超音波検査室」をご参照ください |
Q:何を調べる検査?
心臓の拍動によって発生する電気活動を記録して、不整脈の有無や種類を調べたり、心臓の筋肉の働きを調べる検査です。
Q:どんなことをするの?
標準(安静時)検査と階段の上り下りを行う負荷心電図検査があります。どちらも胸と手足に電極を付けますので、上半身と靴下を脱いでいただきます。
標準(安静時)心電図撮影(検査)
運動負荷試験
Q:検査実施の所要時間は?
標準(安静時)検査は、4〜5分程度で終わります。
階段昇降(負荷試験)検査は、通常10〜15分程度で終わります。
Q:何を調べる検査
24時間の心電図を記録して不整脈、薬の治療効果、自覚症状などを調べる検査です。
Q:どんなことをするの?
Q:検査所要時間は?
機械の装着と説明で約20分程度です。はずすときは約5分間程度です。
Q:どんな注意が必要ですか?
Q:何を調べる検査?
100心拍の心電図について1心拍ごとのR波間隔の変動を計測して、心血管系の自律神経機能を検査します。
Q:どんなことをするの?
Q:検査の所要時間は?
約20分程度です。
Q:どんな注意が必要ですか?
眠気があると検査結果に影響しますので、検査中は眠くならないようにしてください。
Q:何を調べるの?
PWV(脈波伝播速度:心臓から押し出された血液により生じた拍動の伝播速度)とABI(足関節上腕血圧比)の2項目を同時に測定する検査です。
「PWV」は血管の長さ(身長からの換算式で求めます)と脈波伝播時間より計算で求める動脈の硬さの程度を評価するための指標です。PWVが早いほど動脈壁が硬化している可能性が高くなります。PWVは年齢とともに上昇しますので、対照群(健常者と考えられている集団)の年齢相当グラフと比較評価します。また、動脈により硬化の程度に差がありますので、両下肢(左右の足)とも検査し各々を評価します。
「ABI」は上腕部と足関節部血圧比(足関節部血圧÷上腕部血圧)を求める検査です。ある程度太い血管の内腔が閉塞したり強い狭窄部分があると、それより末梢の血圧は低下します。また本来上腕血圧も足関節部血圧も左右ほぼ同じはずですが、測定部より心臓側の血管に狭窄部が存在すると血圧値に左右差がでます。
Q:どんなことをするの?
腕は肩から肘まで露出、足は膝から踝までを露出していただきます。ベッド上に休んでいただき、血圧測定時のように案税にしていただきます。自動血圧測定と同じ容量で加圧し徐々に減圧いたします。測定自体は一回3分程度で終了しますが、場合によっては、それを2回から3回繰り返すこともあります。
Q:検査所要時間は?
衣服の着替えも含め約15分程度(検査そのもには5分程度)かかります。
Q:どんな注意が必要ですか?
肺から出入りする空気の量などを測定して、肺の働きを調べる検査です。もっとも一般的な検査が肺活量の測定で、呼吸器疾患の重症度を調べたり、大きな手術の前に肺の働きをチェックするために行います。
Q:なにを調べる検査?
肺活量の検査は、肺から出入りする空気の量を測って肺の大きさを調べます。
Q:どんなことをするの?
二種類の検査をします。
Q:検査所要時間は?
衣服の着替えも含め約15分程度(検査そのもには5分程度)かかります。
Q:どんな注意が必要ですか?
Q:睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠中に何回も呼吸が止まりぐっすり眠ることができない病気です。大きなイビキや起床時の頭痛、夜間の呼吸停止、日中に強い眠気がさす、などの症状があります。潜在患者は人口の1〜2%と言われ、放っておくと高血圧や心臓循環器障害、脳循環障害などに陥るといわれています。また日中の眠気などのために仕事に支障をきたしたり、居眠りによる事故の発生率を高めたりするなど、社会生活に重大な悪影響を引き起こす可能性も指摘されています。しかし、治療法も確立されているので、適切に検査・治療を行えば決して怖い病気ではありません。
Q:何を調べる検査?
睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング的な検査を行います。
Q:どんなことをするの?
検査は簡単に行うことができます。テープにてセンサー(指先、鼻)を取り付け、腕時計のように機械を腕に装着するだけです。検査は一日目と二日目の夜間にそれぞれ行われます。その間の日中は機械等は外していただいて結構です。夜間のみにご自分で装着することになります。
Q:検査所要時間は?
ご説明に5分程度かかります。ご自分で機械を装着されるので、よく理解してください。その後夜間に検査が行われますので、ゆっくりお休みください。二日間の記録が終了しましたらその当日中に機械を持参してください。